工務店や小さな事業所では、出面・見積・請求・顧客・案件の管理をExcelで回していることがよくあります。Excelは手軽で、最初のうちはそれで十分です。

ただ、現場や取引先が増えると、Excelそのものではなく「ファイルの数・転記・人への依存」が原因で、月末の作業が回らなくなってきます。この記事では、その見極めに使えるチェックリストと、当てはまったときの進め方をまとめます。

チェックリスト

今の状況に当てはまるものを数えてみてください。

ファイルとデータ

  • 同じ内容(顧客名・現場名・金額)を、2つ以上のファイルに入力している
  • 「最新版」がどのファイルか、ファイル名や更新日時で確かめることがある
  • 月ごと・現場ごとにファイルが増え、過去の数字を探すのに時間がかかる

月末の作業

  • 月末の集計や請求書づくりに、丸1日以上かかる月がある
  • 集計の合計が合わず、どこで間違えたかを探し直したことがある
  • 請求漏れや入金の確認漏れに、後から気づいたことがある

人と場所

  • 計算式やマクロの中身が分かるのが、社内で1人だけ
  • その人が休むと、請求書や集計が止まる
  • 現場から数字を確かめたいとき、事務所に電話して見てもらっている
  • 同じファイルを2人以上で同時に開いて、上書きや保存の衝突が起きたことがある

当てはまった数の目安

当てはまった数 目安
0〜2 Excelで十分に回っています。下の「Excelのまま続けるための工夫」で今の形を保ちましょう
3〜5 月末の負担が増え始めています。まず転記を減らす工夫を。それでも減らなければ、一部だけシステムに移すことを検討する時期です
6以上 作業時間だけでなく、請求漏れや特定の人への依存といった事業上のリスクになっています。移行を具体的に考える時期です

数はあくまで目安です。1つだけでも「請求漏れ」や「1人しか分からない」が当てはまるなら、件数より先にそこを手当てしてください。

Excelが限界になる理由

Excelで困るのは、表計算の機能が足りないからではありません。多くの場合、原因は次の3つです。

  1. 同じ情報が何か所にもある: 顧客名や現場名を見積・請求・出面のファイルにそれぞれ入れると、1か所を直しても他が古いまま残ります
  2. 転記が人の手でつながっている: 出面 → 集計 → 請求書 → 入金の確認、の間を手でコピーしているため、件数に比例して作業とミスが増えます
  3. 作った人しか直せない: 計算式やマクロが複雑になるほど、作った人以外は触れなくなります

Excelのまま続けるための工夫

当てはまる数が少ないうちは、Excelの使い方を整えるだけでかなり楽になります。

  • 入力するシートと集計するシートを分ける: 入力は1行1件の表に追記するだけにして、集計はそこから計算式で出します。集計表に直接手で数字を打たないことが大事です
  • 名前は一覧から選ぶ: 元請名・現場名・職人名は一覧(マスタ)を作り、入力時はそこから選ぶ形にすると、表記ゆれで集計が合わなくなるのを防げます
  • 1年1ファイルにまとめる: 月ごとにファイルを分けず、日付の列で区切ります。過去の数字を探すのも、年間の集計も楽になります
  • 合計の検算欄を置く: 集計表の合計と、入力表の合計が一致するかを毎月確かめる欄を置くと、入力漏れにすぐ気づけます
  • 計算式の説明を残す: どのシートに何を入れ、何が自動で計算されるかを、1枚の「使い方」シートに書いておきます

WanBaseで配布している出面表・常用(人工)請求書・工事台帳のテンプレートは、こうした工夫(入力と自動計算の欄を分ける・一覧から選ぶ入力・使い方シートなど)を取り入れて作っています。無料・登録不要です。

システムへ移るときの進め方

当てはまる数が多く、Excelの工夫でも追いつかなくなってきたら、業務管理のシステムへ移ることを考えます。そのとき失敗しにくい進め方は次のとおりです。

  1. 困っている作業を1つに絞る: 「月末の請求書づくり」「出面の集計」など、いちばん時間を取られている作業から始めます。全部を一度に移そうとすると、移行そのものが止まります
  2. 今のExcelと並べて1か月使う: 1つの現場、1社の元請の分だけ、Excelとシステムの両方で作ってみて、同じ結果になるかを確かめます
  3. 使う人が実際に触る: 事務の担当者や、現場から確認する人に、無料の試用期間のうちに触ってもらいます。使う人が続けられるかどうかが、機能の多さより大事です
  4. 料金は人数が増えたときで比べる: 今の人数だけでなく、職人さんや事務の人が増えたときにいくらになるかで比べます

WanBaseでできること

WanBaseは、工務店・専門工事業の事務作業をまとめて扱える業務管理サービスです。

  • 人工を単価つきの明細として入れると、金額・消費税・合計を自動で計算。見積書はワンクリックで請求書に。請求書から納品書・領収書も作成
  • 元請ごとに、出した請求書と入金済みのものを一覧で確認
  • 現場ごとの案件・工程・段取りを1か所に集約
  • 職人さんの打刻と月次の集計(シフト・勤怠管理は追加アプリ)

2週間、すべての機能を無料で試せます。トライアルで入れたデータは、そのまま本契約で使えます。料金は料金ページ、業種ごとの使い方は使用例をご覧ください。

出面から請求までの流れをExcelで整えたい方は、まず出面から常用請求書を作る手順からどうぞ。